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体に合った食物を摂る薬食同源レシピ チャイナハーブ研究家:向當充子 「自分の体に合った食事を自分で考える」ことができるよう、四季の食材・香辛料(ハーブ)を使ったレシピをご紹介していきます。

 

第10回 秋の養生について

秋の養生について ~冬に風邪をひかないために~

●肺を潤すことが大切
 さて、暑い夏をなんとか乗り切って、爽やかな秋を迎えました。第6回長夏の養生についてのお話をしたときに示した五行表を改めて掲載します。秋の列を参照しながら読んでくださいね。
 秋は「燥」の季節です。そしてその燥が肺に影響を与える季節なので、肺を潤すことが大切になります。
 肺の呼吸を通じて、絶え間なく、濁った空気を吐き出し、新鮮な空気を吸い込むことにより、人体の正常な新陳代謝が行われています。また肺の気は全身の気を動かしているため肺気の不足と運動の失調は呼吸異常と全身の不調となって現れます。肺が気を上手にコントロールできないと、咳や喘息などの症状が出ると考えられます。秋にはいゆ肺喩というツボにお灸をすえておくと冬に咳きこまないと習いました。
 また全身の血が経脈を通じて肺に集まり、肺の呼吸により気体交換を行い、全身に輸送されていると考えられています。血の運行は気の推動作用(すいどうさよう)によって全身に至っています。したがって肺はまた呼吸・気機・血液運行・津液(しんえき)(※1)代謝を調節しているといえます。
 そして肺は鼻、喉に通じています。肺への外邪は鼻、喉から侵入することが多く、鼻つまり、鼻水、くしゃみ、喉の痒み、声がれなどをまずおこします。皮毛は皮膚、汗腺、体毛などをさし、壁のように外邪の侵入を防ぐ作用をもっています。肺気虚(はいききょ)であれば抵抗力が低下し、汗をかきやすい、風邪をひきやすい、皮膚につやがないなどの症状となって現れます。
 五志はそれぞれ五臓と関係していますが、肺に影響を与えるのは憂いです。
 憂愁は肺の精気を損傷し、宣発(せんぱつ)と粛降(しゅくこう(※2)機能を失調させ、気の運行不利、肺気消耗に陥り抵抗力が下がると考えられます。
 肺を潤し、肺を補い、憂いを除いて今年の冬は風邪をひかないことを目標にしたいものです。

●肺を補う食物とは

 肺を補うには穏やかな食物が良いとされています。
 梨は、熱を冷まし、肺を潤し、咳を止め、喉の渇きや痛みを止めます。白きくらげも肺に入ります。杏仁は咳、喘息を抑えます。ギンナンは、特に収めたり止めたりする収斂の働きがあるので咳も止めると期待できます。といっても、いずれも食べすぎると体を冷やすので気をつけましょう。
 冷え性の方は今から、体を冷やさないように暖める食物をとりましょう。
 秋に美味しくなるイワシ、サケ、サバ、サンマは、温性のものです。
 イモ類、根菜、クルミ、クリ、松の実、ギンナンなど秋の実りをたくさん食べてください。

※1 津液(しんえき)
広く体内の一切の水液
※2 宣発(せんぱつ)と粛降(しゅくこう)
宣発とは上昇して広く行き渡らせるという意味で、呼吸により体内の濁気を排出、脾からの水分と栄養物質を全身に散布、汗を体外へ排出する機能。
粛降とは静粛、清潔、下降という意味で、自然界の清気を吸入する、吸入した清気と脾からの水分と栄養物質を下に輸送する、肺と呼吸道にある異物を取り除き清潔に保つ機能。
この機能が失調すると、咳、喘息などはいき肺気じょうぎゃく上逆の病証が現れる。

五行表

☆次回はきくらげの話、梨と白きくらげのデザートを紹介します。お楽しみに!

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