座りっぱなしだと老化が進む　米学者の「予想」は正しかった

座っているのは楽だけど…

健康に良くないとされる習慣にはさまざまなものがあります。近年注目されているのが「座位時間」の長さです。

すでにこれまでの研究で、座位時間が長いほど死亡リスクや糖尿病、がん、血管の病気の発症リスクを高めている可能性があることがわかっています。

座りっぱなしだと、足腰が弱り、老化も進むのでは――そう考えた米カリフォルニア大学の研究者らは、64～94歳までの女性1500人を調査しました。

具体的には1日の座位時間と、DNAの端にある「テロメア」という部分の長さの関係を分析しました。テロメアは染色体が劣化するのを防ぐ部分ですが、加齢や喫煙、肥満によって短くなり、体の細胞の老化が進むことがわかっています。

10時間で老化が8年早く！

その結果、やはり座位時間が長い女性は短い女性に比べテロメアが短くなっていることがわかりました。

時間が長いほどその影響は大きく、1日10時間以上座っていると、細胞の老化が8年早く進んでいるという結果も出ています。

また、毎日運動をしている人でも、座位時間が長い場合とテロメアが短くなっており、運動の健康効果を座位時間が打ち消してしまっている可能性もあると、研究者らは話しています。

健康習慣として定期的な運動はもちろん必要ですが、意識して座っている時間を減らす必要もありそうです。

＜こちらの記事もおすすめ＞
・走るとひざに悪そう…は誤解だった　むしろ痛みが軽減される
・高齢者は「1日900歩以上」歩こう　自立した生活を続けるために