食物繊維で関節の痛みが減らせる　ブラジルの研究者ら、マウスで確認

二種類の食事で比較実験

関節の痛みを引き起こす大きな要因のひとつが「炎症」です。

痛風になった場合も、結晶化した尿酸塩が炎症を起こすことで、体の各部が傷ついて痛むことが知られています。

そんな炎症による痛みが、食物繊維が豊富な食事を摂ることで軽減、抑制できる可能性があることが、ブラジルの研究者によって発表されました。

研究では、実験用マウスを食物繊維が豊富なエサを食べるグループと、通常のエサを食べるグループに分け、約2か月飼育。その後、マウスのひざに尿酸塩を注射して人為的に炎症が起きやすい状態にして、ひざの状態を調査しています。

炎症の緩和だけでなく関節の損傷も防ぐ？

すると、食物繊維が豊富なエサを食べていたマウスは、血液中で炎症が起きていることを示す物質が減少していることがわかりました。

さらに、ひざ関節周辺では、抗炎症作用のある成分が確認され、炎症を緩和するだけでなく、関節の損傷や機能障害を防ぐことができていたそうです。

研究者たちは、食物繊維が直接炎症に働きかけているわけではなく、腸内で腸内細菌に働きかけ「短鎖脂肪酸」という炎症を調整する作用のある成分を作らせていると推測しています。

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