太ると胆石ができやすいのはなぜ？　東北大がそのメカニズムを解明

メタボの人に多い

健康診断で腹部超音波検査を受けると「胆石がありますね」、と言われた経験がある人は少なくないのではないでしょうか。

胆石は、胆のうや、胆のうと肝臓をつなぐ管の中で胆汁が他の成分と固まってできる石です。

痩せている人でもまったく発生しないわけではありませんが、脂質代謝に異常がある人や肥満の人には胆石が多い傾向にあり、メタボの人は特に発生しやすいことが知られていましたが、そのメカニズムはわかっていませんでした。

そこで、東北大学の研究者らはメタボのマウスを観察し、胆石との関係を分析しています。

脂肪肝は酸欠状態に…

メタボのマウスは肝臓が「脂肪肝（脂肪がつきすぎた状態）」になっており、脂肪の影響で血流が悪化し、肝臓の細胞が酸素不足に陥っていることがわかりました。

さらに、酸欠になった肝臓の細胞では、胆汁に水分を供給する働きを担うたんぱく質を減少させる「HIF-1α」という物質が活性化していました。その結果、胆汁が濃縮されて胆石が作られやすい状態になっていたのです。

HIF-1αが機能しないようにしたマウスでは胆石ができないことや、胆石がある人の肝臓でHIF-1αが増加していることもすでに確認しているそうです。

肝臓のためにも、胆のうのためにも、太り過ぎは解消した方がよさそうですね。

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