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【けんこう歳時記】3月27日――お花見で「サクラ・セラピー」

樹齢千年を超す長寿桜も

3月27日は「さくらの日」です。1992年、日本さくらの会が制定しました。この日は七十二候(二十四節気をさらに5日ごとに分けた期間)の「桜始開(さくらはじめてひらく)」の時期と重なります。

桜には、野生種と園芸種を合わせると、およそ600種類もの品種があると言われていますが、それらの「親」となる原種はわずか10種類ほど。

そのひとつ、エドヒガン(江戸彼岸)は樹齢が長く、日本三大桜として国の天然記念物に指定されている山高神代桜、根尾の淡墨(うすずみ)桜、三春の滝桜もこの系統です。千年以上にわたって美しい花を咲かせ、時代を超えて人々に愛でられてきました。

中でも山梨県の実相寺にある山高神代桜は、樹齢1800年とも2000年ともいわれ、花の美しさはもとより、その生命力を感じさせる姿に、思わず手を合わせて拝む人も多いとか。長寿の桜にあやかって、元気で長生きしたい…そんな気持ちを起こさせるのかもしれません。

桜の香り成分「クマリン」

桜は見るだけでなく、味わうことでも春を感じさせてくれます。

桜餅には、やわらかく、うぶ毛が少ない大島桜の葉が用いられます。桜の葉を発酵させると、特有の香りをもつクマリンという成分が生成されます。ほんのりとした甘い香りは、私たち日本人にとって春の香りそのもの。心を和ませてくれます。

また、桜湯やあんぱんなどに使われる花びらの塩漬けには、主に関山という八重桜が用いられます。関山は大島桜の系統で、花びらの塩漬けにお湯を注ぐと、桜餅に似た上品な香りがたちのぼります。

美しい花を見ながらそぞろ歩き、味と香りでリラックス…お花見は、冬に別れを告げ、新しい季節に向けて気分を切り替える、古くから伝わる年中行事です。「森林浴」ならぬ「花見浴」「サクラ・セラピー」で思い切りリフレッシュしましょう。ほんの1週間ほどしか体験できませんが、ぜいたくな健康法と言えるかもしれません。

今年も各地から桜の便りが聞こえてきました。いよいよお花見シーズンの到来です。まだまだ三寒四温で寒い日もあります。お出かけの際は、防寒対策をお忘れなく! そして花粉対策も。もちろん飲み過ぎは厳禁です。

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