【けんこう歳時記】4月4日――手遅れになる前に・・・ 歯周病の検診を
60代の2人に1人が重度の歯周病
成人のおよそ8割が罹患していると言われる歯周病。歯の周囲の組織(歯周組織)が破壊される病気で、進行すると最悪の場合は歯が抜け、口の中だけでなく、さまざまな病気の原因になることがわかっています
厚生労働省の「2011年 歯科疾患実態調査」によると、歯周病は年代が上がるにつれて増え、60代になると、8割以上の人が歯周病を患っている実態が明らかに。軽度(歯肉炎)が35%、重度(歯周炎)が49%で、60代の2人に1人が重度の歯周病ということになります。
初期は痛みなどの自覚症状がなく、かなり進行してから歯科を受診する人が多いため、手遅れになるケースも。
そこで、歯周病予防の大切さを知ってもらいたいと、全国の歯科衛生士が立ち上げた「Goodbye Perioプロジェクト」が、4月4日を「歯周病の日」に制定しました。日付は、「歯(4=シ)周病」「予(4=ヨ)防」の語呂合わせと、本格的に活動を開始した日にちなんでいます。
心臓病や糖尿病にも関係している
歯周病の原因となるのは、歯の表面に付着した「プラーク(歯垢)」です。
プラークには数百種類の細菌が含まれていると言われ、放っておくと歯肉が腫れて弾力を失い、「歯肉炎」になります。進行するとダメージが広がり、歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」ができて、「歯周炎」になります。重度になると歯の根がむき出しになり、最悪の場合は歯が抜けてしまうことも。こうなると食事や会話に支障が出るだけでなく、全身の健康にも悪影響をおよぼす可能性があります。
これまでの研究で、歯周病が、心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの心血管疾患や、糖尿病、リウマチ、肺炎などの病気に関係していることがわかっています。
初期であれば、治療によって症状をおさえたり、進行を防いだりすることができます。痛みはなくても、歯ぐきが腫れて出血がある、歯と歯の間にものがはさまりやすくなった、歯が長くなったように感じるなど、気になることがあったら、早めに歯科医を受診しましょう。
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