乳製品で骨の衰えは防止できる？　あるビタミンが不可欠だった

牛乳以外でも骨量は増えるのか

加齢によって骨量も減少します。少しでも骨の老化を軽減するためにまずはカルシウムからと考え、乳製品を意識して摂取している人は少なくないでしょう。

しかし、乳製品を摂取することで本当に骨量減少を抑制する効果が期待できるのでしょうか。牛乳には効果があるが、チーズやヨーグルトではあまり意味がないとする説もあり、検証が求められていました。

米国の研究者らは、米国内の特定の地域に住む住民の健康状態を1948年から追跡調査し続けているデータを利用し、乳製品の摂取記録が確認できる67～93歳の高齢者1482人を分析、骨量との関係を調査しています。

調査で乳製品に分類されているのは、牛乳、ヨーグルト、チーズ、クリーム、液体乳製品（飲むヨーグルトなど）でした。

鍵になるのはビタミンD

分析の結果、乳製品を摂取しているだけの人では骨量の増加は確認できませんでした。しかし、乳製品に意味がないというわけではなく、ビタミンDのサプリメントを摂取している場合、牛乳かチーズ、ヨーグルトのいずれかを摂取している人で骨量が増加していることもわかりました。

特に脊椎の骨量が増加傾向にあり、股関節の骨量減少が抑制されていたそうです。

ビタミンDは骨からのカルシウム流出を抑制する効果があることで知られており、研究者らは今後も検証を続け、より効果的な乳製品の摂取方法やビタミンDを食物から摂取することでも意味があるかなどを検討していく予定だとコメントしています。

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