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農家の男性はサラリーマンより8歳も長生き

個人データを収集して分析

「農家の人は元気で長生き」――そのイメージは本当でした。

早稲田大学の堀口健治名誉教授と弦間正彦教授が埼玉県本庄市で調査を行った結果、自営農業者の平均死亡年齢は男女とも非農業者よりも高く、特に男性は8歳も高かったことがわかりました。。

これまでも、農業者と非農業者の死亡率を市町村別データから推計したものはありましたが、個人データの収集・分析による比較検証は初めてだそうです。

市内300世帯のアンケート結果から、平成元年以降に亡くなった家族の死亡年齢、引退年齢、引退後の余命などの集計したところ、次の特徴がみられたということです。

①自営農業者男女の寿命の長さが際立っている。自営農業者の男性の平均死亡年齢81.5歳、それ以外73.3歳、同女性は84.1歳に対し82.5歳。

②仕事の従事期間は男女ともに自営農業従事者が長く、それが健康寿命の延伸化に貢献している。自営農業者の男性の引退までの就労期間50.8年、女性は49.1年。非農業者の男性は37.5年、女性は28.0年。

③自営農業者の引退年齢は男女ともに高い。非農業者の人の多くが定年退職の年齢を引退年齢としているのと異なり、70歳代前半まで健康に仕事に従事していた。

④自営農業者は、死亡年齢と健康寿命の差である余命が、男女ともに短い。自営農業者の男性の引退後死亡までの期間7.4年、女性は11.0年。非農業者の男性は9.6歳、女性は19.3年。

自営農業者は寿命が長いだけでなく、高齢まで元気に働き、そのあとの余命は短い、いわゆる「ピンピン、コロリ」であることがわかります。このほか、自営農業者の死亡原因に老衰が多いこと、入院経験が少ないことも確認されました。

身体を動かす生活がピンピンコロリの秘訣?

非農業者は自営農業者に比べると、全体としては平均寿命が短く、健康寿命も相対的に短い人が多いということが示されましたが、「定年退職した人も、農業者と同じような種類の活動や同質の活動に従事したり、同じ生活スタイルを維持できたりしたとしたら、より長い平均寿命をはじめ、ピンピンコロリになる可能性がある」とも指摘されています。

農業を行うことは難しくても、定年後も毎日適度に身体を動かす生活を続ければ、健康寿命を長く保ち「ピンピンコロリ」つながるかもしれません。

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