【賢者の養生訓】チャレンジし続けた人、ピカソ
過去に興味はない
スペインの画家ピカソ(1881〜1973)は、油絵や版画から彫刻にいたるまで多方面に才能を開花させ、91歳で亡くなるまでに、およそ15万点もの作品を制作しました。最も多作な美術家であるとギネスブックにも記されています。
また、ピカソは時代とともに表現スタイルをがらりと変えていったことでも有名です。自身の作り上げた表現スタイルを惜しげもなく捨て、新たなスタイルへと突き進むということを何度も行っているのです。
ピカソの最後の作品は、それまでのさまざまなスタイルを融合したものでした。のちに新表現主義に大きな影響を与えることになるそれらの作品は当時、世間の理解を得られず、長年の支持者であった批評家からも「狂った老人の支離滅裂な落書き」と評されましたが、ピカソは「この歳になって、やっと子どもらしい絵が描けるようになった」と一笑に付し、その信念は揺るがなかったと言います。
最晩年に至ってさえ、ゼロに戻ることを恐れず、いつまでも青年のような情熱を持ち続けたピカソは、「明日描く絵が一番すばらしい」という言葉を残しています。
死ぬまで挑戦を続ける
普通の画家の場合、一度作り上げたスタイルを捨てるのは容易なことではありません。「冒険こそが、わたしの存在理由である」と言うピカソは、過去に執着することなく、何度も壊しては新たなスタイルを打ち出し、ひたすら前進を続けました。
先へ先へと理想を追い求めていくことが生きるエネルギーとなっていたのでしょう。
年齢を重ねてもなお、新たなことに挑戦し続け、いつまでも青年のような覇気と好奇心を持ち続ける。その生き方は、超高齢社会を迎えた私たちが人生を楽しく生き抜いていくためのヒントになりそうです。
<こちらの記事もおすすめ>
・【賢者の養生訓】エジソン流シンプル健康法
コメント
関連記事
-
2023年4月3日
-
元気のヒント
室内ハーブを楽しもう!
暖かくなってくると、植物を育てようという気分になりませんか? ハーブなら香りが楽しめて、料理にも使えるというメリットも。選び方や上手に育てるためのポイントを押さえて、ハーブのある暮...
-
2023年3月24日
-
元気のヒント
春野菜でデトックス
ふきのとう、菜の花、たけのこ、春キャベツなど、春の一時期に出回る春野菜。独特な苦味や香りが特徴的なものが多いですが、苦味には、たまった老廃物を排出させるデトックス効果が期待できます...
-
2023年3月10日
-
元気のヒント
表情筋を鍛えましょう!
表情筋が衰えると、表情が乏しくなるばかりか、しわやたるみの原因にもなります。表情筋を鍛えてハリのある皮膚を保ち、いきいきとした豊かな表情をめざしましょう! 表情筋とは...
-
2023年3月6日
-
元気のヒント
美容と健康にイチゴが大活躍
イチゴは、おいしいだけでなく、体に良い成分がたっぷり含まれています。注目の栄養成分やおいしく食べる方法、人気の品種などを紹介します。 イチゴの豆知識 イチゴの歴...
-
2023年2月27日
-
元気のヒント
梅花ものがたり
寒さの厳しい季節に咲き始める梅は古くから日本人を魅了してきました。江戸時代の俳人、服部嵐雪が「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」と詠んだように、一輪また一輪と花開くごとに春の訪れを感じさ...
-
2023年2月24日
-
元気のヒント
もしかして冷えのぼせ
手足は冷えているのに顔や上半身はボーっと熱くなっている…。こうした「冷えのぼせ」の症状を訴える女性は少なくありません。原因は冷え症にあるといわれています。適切な対策をとり、不快な症...